【クラウドPBX】最新の市場動向とは?シェア率拡大の6つの理由
クラウドPBXの導入を検討するにあたり、このようにお考えの担当者さまも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、クラウドPBXは将来性が大いに見込まれるサービスです。
2010年代に登場した比較的新しいサービスですが、現在大企業をはじめ、既にあらゆる規模の企業が続々と導入を進めています。
そこで本記事では、クラウドPBXの現在の市場動向をデータをもとに徹底解説。
またクラウドPBXの普及率の向上を期待できる6つの理由もご紹介します。
「自社に向いているサービスなのかしっかりと検討した上で導入したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
この記事のもくじ
この記事の監修者
この記事の監修者 登 雄三
(のぼり ゆうぞう)
保有資格:
工事担任者(AI・DD総合種)
/電気工事士
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国でビジネスフォン・複合機・防犯カメラなどの機器販売や、電話・電気・LAN工事、VPN構築を手掛ける。
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国でビジネスフォン・複合機・防犯カメラなどの機器販売や、電話・電気・LAN工事、VPN構築を手掛ける。
今注目の新しい電話システム「クラウドPBX」とは?
まずクラウドPBXは、クラウド上の主装置(PBX)を介してスマホやPC・固定電話機での発着信を行うシステムです。
従来のビジネスフォンの場合、オフィスに設置した主装置と各電話機を有線で繋がなければならず、会社の電話応対はオフィスに縛られていました。
しかしクラウドPBXなら、主装置をクラウド上に構築してインターネット上で通信・通話ができるため、ネット環境さえあれば場所を問わず電話業務が可能です。
具体的には、外出先でも会社の代表番号を使って発着信ができるほか、離れた場所にいる社員同士でも無料で内線通話ができます。
また利用できる電話端末も豊富で、従来の電話機のほかに、スマホやPC、タブレットなども利用可能。
まとめると、クラウドPBXは社員のスマホがビジネスフォンになり、場所を問わず会社電話の応対ができる画期的な電話サービスだと言えます。
クラウドPBXの特徴やメリット・デメリットは、以下の記事をご覧ください。
クラウドPBXの現在の市場動向【データで解説】
クラウドPBXは画期的な電話システムですが、レガシーPBXやIP-PBXなどの電話システムと比較すると、まだまだメジャーとは言えません。
具体的に、クラウドPBXはどれほど普及しているのでしょうか?
また将来の普及見込みはどれほどあるのでしょうか?
ここからは、クラウドPBXの市場動向について、以下の2つの点を解説します。
- クラウドPBXの日本&世界の市場規模を調査【最新】
- クラウドPBXの今後の市場動向予測
クラウドPBXの日本&世界の市場規模を調査【最新】
最初に、クラウドPBXの日本&世界の市場規模を見ていきましょう。
日本のSMB(中小規模企業)400社を対象にしたクラウドサービスに関する調査(2011年)
少し古いデータにはなりますが、アメリカの調査機関「Parallels社」のデータをご紹介します。
日本のSMB(中小規模企業)400社を対象にしたクラウドサービスに関する調査(2011年)で、クラウドPBXの利用についての報告があります。
この報告によると、日本のSMBにおけるホスト型PBX(クラウドPBX)のシェア率は、全体でわずか1%ほどにとどまりました。(※米国では10%以上)
企業規模によるシェア率を見ると、以下のとおりです。
- マイクロSMB(従業員1~9名)「0%」
- 小規模SMB(従業員10~49名)「3%」
- 大規模SMB(従業員50~250名)「13%」
中小企業では普及率は少ないものの、大企業では1割以上の企業がクラウドPBXを導入していました。
なお、このデータは2011年版でありクラウドPBXが出始めたころのデータのため、システムの認知度自体が低く、シェア率が低い結果となっています。
実際、SMBの50%が、クラウドPBXについて「まったく知らない」と回答しました。
導入に至っていない別の理由としては、「技術的な懸念(29%)」や「セキュリティ/プライバシー上の懸念(28%)」「別のシステムにすでに投資している(19%)」などが挙げられています。
クラウドPBXが登場したばかりであるため、導入すべきか判断材料がまだ不足していたと想定されます。
同じParallels社による別の調査(2012年)
同じParallels社が2012年に行った別の調査では、10人以上の従業員がいる日本の中小企業のほぼ30%がクラウドPBXの導入を検討しているという結果に。
先ほどの2011年の調査では、全体の半分が「クラウドPBXを知らない」と回答し、全体の1%しかクラウドPBXを導入していませんでした。
このデータを見ると、たった1年ほどの間に、認知度や関心が大きく高まったことが見て取れます。
参考として、同じ調査によると、アジア・インド地域でもクラウドPBXの関心が以下のとおり高まっていました。
- インド
45%のSMBが新拠点を作るさいにクラウドPBXを検討- オーストラリア
クラウドPBXへ変更する企業が増えて150万もの回線が追加
残念ながら、直近の数年間のシェア率データは見当たりませんが、登場から数年間で、企業のクラウドPBXに対する注目度が上がったことは事実です。
この点を考えると、上記の調査から10年近く経った2023年において、クラウドPBXのシェア率はさらに上がっていると予測されます。
クラウドPBXの今後の市場動向予測
では今後、クラウドPBXの市場動向はどのように変化するでしょうか?
結論、クラウドPBXは今後、高い確率でシェア率を上げていくと考えられます。
その根拠として、マーケットリサーチなどに携わるGlobal Market Insights社のデータを見てみましょう(2021年8月発表)。
データによると、日本を含むアジア太平洋地域におけるクラウドPBX市場規模は、2020年に10億USドルを突破しました。
さらに2021~2027年にかけて、年平均成長率は10%を超えると予想されます。
以下はアジア太平洋地域における2016~2027年にかけての市場規模予想です。
(※オレンジ色の曲線が日本)
参照:Asia Pacific Hosted PBX Market Forecast (2016-2027)
このグラフを見ると、着実に市場規模が拡大することが予想されています。
では別のデータ、、日本におけるクラウドPBXの市場規模(2016~2027年)の予測も見ていきましょう。
(※青は大企業、オレンジ色は中小企業)
参照:Japan Hosted PBX Market Global Market Insights(2016-2027)
このレポートによれば、大企業においても中小企業においても、市場規模は拡大の一途をたどっていくと考えられています。
調査会社のThe Insight Partners社も、Cloud PBX Market Size Report(2022-2027)において、日本におけるクラウドPBXの市場動向が明るいものであるとしました。
クラウドサービスを利用する人々が増加していることなどを理由に、日本と韓国においてクラウドPBXの市場規模は大幅に成長すると予測しています。
このような市場予測を見ると、クラウドPBXは今後、ますます多くの企業に導入されると考えるのが現実的です。
クラウドPBXの普及率の向上を期待できる6つの理由
クラウドPBXの普及率が年々高まっていくと予想される理由として、以下の点が考えられます。
- クラウドサービス自体が普及してきているから
- 従来型ビジネスフォンシステムは減少しているから
- スマホやPCを活用したICTの導入率が上がっているから
- テレワークなど働き方を取り巻く状況が変化しているから
- 超高速モバイル通信の5Gが注目されているから
- BCP策定への意識が高まっているから
それぞれの理由について解説します。
【理由①】クラウドサービス自体が普及してきているから
クラウドPBXの注目度が高まっている理由の一つは、クラウドサービス自体が普及していることにあるでしょう。
総務省の「令和3年通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを利用する企業の割合は上昇傾向にあり、7割に達しています。
利用する理由としてもっとも多かったのが「場所、機器を選ばずに利用できるから」でした。
クラウドサービスはインターネットを通じて利用できるのが特徴です。
クラウドPBXをはじめクラウドサービス全般は、特定の場所からのアクセスに制限されません。
「どこでも同じようにサービスを利用できる」という利便性の高さから、今後もクラウドサービス市場は活況が続くと思われます。
その流れのなかで、クラウドPBXへの関心もますます高まるでしょう。
先ほどご紹介したThe Insight Partners社の予測でも、クラウドサービスを利用する人が増加していることが、クラウドPBX市場の成長要因としています。
【理由②】従来型ビジネスフォンシステムは減少しているから
クラウドPBXの注目度が高まっている別の理由は、従来型ビジネスフォンシステムが減少していることです。
一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会によると、従来型ビジネスフォンシステムを含む「ビジネス関連機器の2023年度需要総額」は、2017年度よりも19%も低く予測されています。
参照: 情報通信ネットワーク産業協会「通信機器中期需要予測[2018-2023年度]」
クラウドサービスやビジネスにおけるスマホ活用の拡大といった背景をもとに、今後、電話回線を使う従来型ビジネスフォンシステムは需要が停滞すると思われます。
先ほどご紹介したParallels社の調査でも、企業がクラウドPBXの導入を考えるきっかけになったのは、従来のビジネスフォンシステムのリース契約が満了することでした。
今後、設備故障やリース契約満了など、従来型システムの利用に一定の区切りがついた場合、クラウドPBXへのシフトを考える企業が多くなる可能性は高いでしょう。
【理由③】スマホやPCを活用したICTの導入率が上がっているから
スマホやPCを活用したICTの導入率が上がっていることも、クラウドPBXを普及させる可能性があります。
ICTとは「情報通信技術」のことで、ITを使ったコミュニケーションの促進や暮らしにおける利便性の向上を目指す考え方です。
個人におけるICTの例としては、SNSや電子メールなどのコミュニケーション手段・情報検索・動画サイトや共有サイトの利用・ネットショッピングなどが挙げられます。
企業におけるICTの例としては、クラウドPBXやファイル保管と共有・データバックアップ・スケジュール共有・生産管理などがあります。
インターネットやスマホの普及により、いまやかなり多くの日本人が、日常生活やビジネスシーンにおいて各種ICTサービスに触れるようになりました。
このような時流も、企業が利便性の高いクラウドPBXへ目を向ける要因となるでしょう。
【理由④】テレワークなど働き方を取り巻く状況が変化しているから
クラウドPBXが人気なのは、テレワークなど働き方を取り巻く状況が変化していることとも関係します。
コロナ禍においてはとくに顕著ですが、近年、働き方をめぐる社会意識が大きく変わってきています。
その代表的な例が、テレワークへの注目度の高さです。
先ほどの「令和3年通信利用動向調査」によると、テレワークを導入している企業の割合は51.9%です(令和3年)。
平成24年度では11.5%だったことを考えると、テレワークへの関心の高さがうかがえます。
また、導入して「非常に効果があった」あるいは「ある程度効果があった」と回答した企業の割合は74.3%と高いです。
このようなデータを見ると、今後テレワーク導入がより一般化することが予想されます。
この点、クラウドPBXは場所の制限なく電話業務ができる特性上テレワークに適しているため、導入が加速する可能性が高いといえるでしょう。
【理由⑤】超高速モバイル通信の5Gが注目されているから
超高速モバイル通信の5Gが注目されている点も、クラウドPBXの人気を押し上げる可能性が高いです。
5Gは従来の4G/LTEと比較して、通信速度や安定性などにおいて圧倒的に優れています。
今後5Gがモバイル通信において標準化されると、クラウドPBXにとって追い風となります。
というのも、クラウドPBXはインターネットでクラウド上の主装置とつなぐため、安定したインターネット通信インフラがあると、より快適に利用できるからです。
現在の4G/LTEでも十分な通話音質が得られるとはいえ、5Gにより飛躍的にモバイル通信品質が上がれば、いっそうクラウドPBXの利便性が高まります。
【理由⑥】BCP策定への意識が高まっているから
BCP策定への意識が高まっていることは、クラウドPBX導入に企業が関心を示すきっかけになります。
BCP対策とは、災害など緊急事態が起きたときに、企業が損害を最小限に抑えるとともに、速やかに事業を再開・継続できるよう、対策を策定することです。
コロナ禍により、多くの企業は緊急事態における事業継続の難しさを痛感したといえます。
大同生命が行った調査によると、2022年6月の調査において、「BCP対策を策定している(策定予定がある)」と回答した企業は62%でした。
2021年7月に行った調査では42%だったため、1年で20ポイントも増加したことになります。
またBCP対策が「必要だと思う」と回答した企業は88%にものぼりました。
感染症や戦争・テロ・自然災害など、社会情勢や環境問題への不安が高まるなかで、BCP対策に取り組む企業は、今後ますます多くなる可能性が高いです。
この点クラウドPBXは、BCP対策の一環として役立つシステムといえます。
何らかの理由でオフィスへの出社が難しくなる場合でも、クラウドPBXなら場所を問わず電話業務ができるからです。
上記の調査によれば、BCP対策の策定内容に「社内の緊急連絡体制の整備」を含めた回答割合は51%、「取引先等との緊急連絡体制の整備」を含めた回答割合は28%でした。
クラウドPBXは社員間での内線通話や代表電話での発着信が場所を問わずできるため、これらの目的に対応できます。
この点も、今後クラウドPBXの普及を推進する要素となるでしょう。
クラウドPBX技術が企業にもたらす7つのベネフィット
クラウドPBXの技術は、企業に多くのベネフィットをもたらします。
代表的なものとしては、以下の点が挙げられます。
- どこでも代表番号で発着信でき顧客対応が効率的になる
- 外出中の社員と内線通話ができて通話料を節約できる
- 社員個人のスマホを使えて設備コストも節約できる
- 主装置のメンテナンスが不要で人件費削減になる
- 基本機能+オプションの便利機能で業務効率化を図れる
- オフィスに依存しないニューノーマルな働き方に適している
- 災害や緊急事態時の業務上のリスクを軽減できる
それぞれのベネフィットについて解説します。
どこでも代表番号で発着信でき顧客対応が効率的になる
クラウドPBXを導入すれば、どこでも代表番号で発着信でき、顧客対応が効率的になります。
インターネット環境があれば、スマホとクラウド上の主装置を接続して、どこからでもオフィスにいるかのように電話業務ができます。
この仕組みを利用すると、以下のような対応が可能です。
-
■着信の場合
- 顧客が無人のオフィスに電話
→同時着信で電話が外出中の担当者のスマホが鳴る→顧客にすぐ対応できる - 顧客がオフィスに電話
→オフィスにいる社員Aが担当(担当者Bは外出中)→AがBに内線転送する→Bは顧客を待たせずに電話応対できる
このように顧客からの電話をリアルタイムに受けやすいため、顧客満足度の向上が期待できます。
-
■発信の場合
外出先から社員Aが取引先に外線→クラウドPBX専用アプリから発信→取引先にはAの会社の代表番号が表示される
外出先から代表番号での発信ができると、オフィスに戻る手間が省け効率的です。
外出中の社員と内線通話ができて通話料を節約できる
クラウドPBXを導入すると、社員同士がどこにいても、お互い無料内線通話ができます。
従来のビジネスフォンシステムでは、社員のどちらかがオフィスの外にいると、内線通話ができず外線をかける必要がありました。
クラウドPBXでは以下のように、社員間の通話を内線ですませられます。
- オフィスにいる社員Aと外出中の社員B→内線
- 外出中の社員Aと社員B→内線
- 在宅勤務中の社員Aと外出中の社員B→内線
社員間の外線通話が少なくなることで、通話料を大幅に削減できる可能性が高いです。
オフィスに外線がかかってきたときに、別の社員へ電話を転送する場合も内線通話となります。
電話転送サービスによる転送料や、顧客に折り返しの電話をかけることによる外線通話料が発生せず、コスト削減になります。
社員個人のスマホを使えて設備コストも節約できる
クラウドPBXでは、社員個人のスマホを電話機として利用できるため、設備にかかるコストを節約できます。
新たに社用スマホを契約したり、専用の固定電話機を買ったりする必要がありません。
そうすることもできますが、社員が納得すれば、プライベートスマホを流用できます。
あるいは会社がすでに持っているタブレットやPCなども利用可能です。
主装置のメンテナンスが不要で人件費削減になる
主装置のメンテナンスが不要で人件費削減になるのも、クラウドPBXの魅力です。
クラウドPBXの主装置はオフィス内にないため、自社で保守点検する必要はありません。
サービスを提供するベンダーがメンテナンスを行います。
主装置のアップデートや脆弱性への対応などに人的リソースを割く必要がないため、人件費削減になります。
先ほどの総務省の調査では、クラウドサービスを利用する理由として「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」という点が2番目に多い回答として挙げられていました。
このように気軽にシステムを利用できるのも魅力です。
基本機能+オプションの便利機能で業務効率化を図れる
クラウドPBXでは、基本機能+オプションの便利機能で業務効率化を図れます。
クラウドPBXでは、従来のビジネスフォンシステムで提供されている基本機能(発着信や保留・転送など)をそのまま利用できます。
それだけでなく、専用アプリにはさまざまな便利機能が提供されている場合があり、上手に活用すれば業務効率化につながるでしょう。
たとえばCTI(顧客情報管理)を使うと、着信時に顧客情報が自動表示され、的確な電話応対をしやすくなります。
クラウドPBXの便利機能については、以下の記事もご参照ください。
オフィスに依存しないニューノーマルな働き方に適している
クラウドPBXは、オフィスに依存しないニューノーマルな働き方に適しています。
従来、オフィスに出社して業務を行うのが当たり前の働き方でした。
しかし最近はテレワークや在宅ワークなど、出社を前提としない働き方も当たり前になりつつあります。
クラウドPBXを導入すれば、自宅やレンタルオフィス・カフェなど、どこからでも通常電話業務を行えます。
電話業務だけでなく、前述の便利機能を使うことで、社員のスケジュールや業務の進捗を把握したり、出退勤の打刻ができたりと、さまざまな業務をこなすことが可能です。
このような特徴は、多様化する働き方に適しているといえるでしょう。
災害や緊急事態時の業務上のリスクを軽減できる
災害や緊急事態時の業務上のリスクを軽減できるのも、クラウドPBXのメリット。
先ほど解説したとおりで、クラウドPBXはBCP対策に役立ちます。
クラウドPBXの主装置はオフィス内にないため、災害などで設備が破損することがありません。
また、クラウドPBXのベンダーがクラウド上の主装置を運用し続ける限り、インターネットを通じてどこからでも電話業務を続けられます。
クラウドPBXがBCP対策に最適な理由は、以下の記事よりご覧ください。
失敗しないクラウドPBXサービスの選び方
クラウドPBXを提供するベンダーは多く、サービスの内容は多岐にわたります。
導入を考える際は、サービスの詳細をよく確認し、自社のニーズに合っているかを確認することが大切です。
失敗しないクラウドPBXサービスの選び方として、以下3点を解説します。
- 導入実績が豊富な信頼できるベンダーと契約する
- トライアルを活用し通話品質をチェックする
- 現在の会社番号を引き継げるサービスか確認する
導入実績が豊富な信頼できるベンダーと契約する
導入実績が豊富な信頼できるベンダーと契約しましょう。
導入実績が多いベンダーは多くの企業から支持されている分、サポート体制やサービスが充実している可能性が高いからです。
ただし単純な実績数だけではなく、導入事例をしっかり載せているかどうかもチェックしましょう。
導入事例を見ると、自社の課題と似た課題を抱えていた企業がどのようにクラウドPBXで課題解決したかが分かり、導入後の活用イメージがわきやすいです。
トライアルを活用し通話品質をチェックする
トライアルを活用し通話品質をチェックすることも肝心です。
クラウドPBXのサービス品質はベンダーにより異なります。
通話音質や専用アプリの使い勝手などにおいて、よりクオリティが高いサービスを見つけることがポイント。
この点で役立つのが、まさにトライアルの活用です。
導入前に試験的にサービスを体験することで、通話音質や使い勝手に問題がないかチェックできます。
現在の会社番号を引き継げるサービスか確認する
現在の会社番号を引き継げるサービスか確認するのも忘れないようにしましょう。
クラウドPBXのすべてで、現在の会社番号を使えるわけではありません。
既存番号を引き継げるサービスもあれば、引き継げないサービスもあります。
一般的に光回線を利用するタイプのクラウドPBXでは、番号引き継ぎが可能。
ただし、引き継ぎOKなサービスを契約しても、現在の番号が引き継ぎ不可であるケースもあります。
既存番号が引き継げないと新しい番号を使わざるをえず、いろいろな変更手続きが求められるため面倒です。
同じ番号を継続使用したいのであれば、必ず導入前に引き継ぎの可否をベンダーに確認しましょう。
おすすめクラウドPBXサービス3選!大手もご紹介
ここからは、おすすめのクラウドPBXサービスを3つご紹介します。
信頼性の高い大手のサービスも取り上げますので、ぜひ参考にしてください。
『Arcstar Smart PBX』(NTTコミュニケーションズ)
(画像引用:『Arcstar Smart PBX』NTTコミュニケーションズ)
『Arcstar Smart PBX』は、NTTコミュニケーションズが提供するクラウドPBXです。
通信大手のNTTグループであるほか、星野リゾートや日本郵便株式会社などへの導入実績もあり、信頼性においては抜群のサービスといえます。
外線なしのサービスを契約することも、外線ありのサービスを契約することもでき、企業のニーズによりフレキシブルな選択ができます。
「クラウドPBXを導入するなら大手がよい」という企業におすすめです。
- 初期費用(税込)
新設工事費1万1,000円、外線サービス工事費2,200円 - 月額費用(税込)
基本料5,500円、ID利用料550円/ID、外線サービス料638円/1番号1チャネル
『OFFICE PHONE』(株式会社ベルテクノス)
『OFFICE PHONE』は、株式会社ベルテクノスが提供するクラウドPBXです。
累計導入数2万社を超える人気サービスの一つで、小規模事業からの評価も高いです。
総務省の通話音質の基準では最高の「クラスA」を取得しているため、カスタマーサポートなど音質にシビアな部署でも活躍します。
最短即日のスピード導入が可能で、できるだけ早く電話環境を整備したい企業におすすめです。
- 初期費用(税別)
無料 - 月額費用(税別)
基本料3,400円~、ライセンス料98円~/端末
>設定たったの5分、オンラインで簡単の無料トライアル実施中!<
『03plusエンタープライズ』(株式会社グラントン)
(画像引用:『03plusエンタープライズ』株式会社グラントン)
『03plusエンタープライズ』は、株式会社グラントンが提供するクラウドPBXです。
地方自治体や大企業など、数多くの企業に導入されており、導入実績は5万回線を超えます。
こちらのサービスの特徴は、電話回線とクラウドPBX両方のサービスをパッケージ化していることです。
クラウドPBXのタイプによっては回線工事が必要な場合もありますが、このサービスでは一切不要なため、気軽に申し込みできます。
一定数のIDをまとめて提供する料金体系なため、一定数の従業員がいる企業におすすめです。
- 初期費用(税別)
15万円~ - 月額費用(税別)
基本料2万1,280円~
まとめ
クラウドPBXの市場動向のみを計る細かなデータはありませんが、多くの指標は、クラウドPBXが今後シェア率を高める可能性が非常に高いことを示しています。
またクラウドサービス自体の普及や5Gの登場・BCP対策やテレワークへの意識の高まりなど、クラウドPBXの追い風となる要素はさまざまあります。
日本だけでなく世界でクラウドPBXは注目されているクラウドサービスであるため、今後導入企業がますます増えることは、ほぼ間違いないでしょう。
クラウドPBXは、「場所の制限なく主装置と接続して電話業務を行える」という画期的な電話システムです。
この記事でご紹介したクラウドPBXサービスの選び方を参考にしつつ、ぜひ積極的に導入をご検討ください。
弊社の『OFFICE PHONE』では随時、無料トライアルサービスを実施しております。
設定時間わずか5分で機能や音質をお試しいただけますので、まずはぜひOFFICE PHONE公式ページで詳細をご確認ください。